決勝の放送直後から大公開 番組未公開!シェフの裏話

花田 洋平

今こそ旅行気分を演出!
上海×四川の新しい
ハンバーグに挑戦。

花田 洋平(35)

大阪府代表 / 中華
ANAクラウンプラザホテル大阪
中国料理「花梨」 副料理長

2005年 ANAクラウンプラザホテル大阪(旧大阪全日空ホテル)入社。2012年 専門調理師資格取得。2013年 食育推進委員資格取得。2015年 ワインソムリエ資格取得。2016年 中国料理「花梨」副料理長に就任。2018年 HACCP資格取得。2019年 HALAL調理師資格取得。2020年 調理技能功労賞受賞。中国料理世界大会、RED U-35、食の都・大阪グランプリなど数々の料理コンクールで受賞。

コロナ禍で厳しい状況が続くホテルに
来ていただくきっかけを作りたかった。

料理人になった19歳の時からコンクールには積極的に参加してきました。これまでの受賞歴から、番組では「中華を極めるコンクールキラー」の異名を付けてもらったのですが、実は若い頃は予選で落ちてばかりでした。そのたびに「自分に足りないものは何だろう」と自問自答を重ねて勉強に励み、テーマと真剣に向き合う大切さを学んだからこそ、料理人としての今の僕があります。
今回DRAGON CHEFに挑戦した一番の理由は、同世代の料理人の方々と競い合い、腕試しをしたかったから。そして、コロナ禍でホテルや飲食業界が厳しい状況にある今、僕が勝ち進むことで、勤務するANAクラウンプラザホテル大阪に足を運んでくださる方を一人でも増やしたいという強い思いもありました。

その土地ならではの食材を使い
ストーリーやメッセージのある一品に。

コンクールでオリジナルの料理を考える際に意識しているのは、おいしさは大前提として、目でも楽しめてストーリー性やメッセージ性もある料理を作ること。例えば、サバイバルラウンドでは、ドラゴンと鳳凰が同時に現れた「龍鳳呈祥」や、サントリーのコーラを使った「“酸鶏” コーラジーチー」を作りました。
さらには、生まれ育った和歌山や、修業を積んできた大阪など、縁のある土地の食材を使って、豊かな食文化の魅力を伝えることにも力を入れています。
サバイバルラウンド最終戦では、「地元食材を使った料理」というテーマに対して、関西で「チヌ」と呼ばれ親しまれるクロダイや、大阪・能勢町の特産品である淡竹(ハチク)を使ったラーメンを作りました。能勢町は大阪の最北端に位置し、「大阪のてっぺん」と言われる町。そこで採れたハチクを使うことで、「破竹の勢いでDRAGON CHEFのてっぺんをとる!」というゲン担ぎも込めました。

試行錯誤とボツを繰り返した先に
上海×四川のハイブリッドを実現。

準決勝のハンバーグデリバリー弁当対決で僕が作ったのは、上海料理の定番である肉団子の獅子頭(シーズートウ)をベースに、四川料理の陳麻婆豆腐を組み合わせたハンバーグです。海外旅行が難しい中で、食を通じて旅行気分を味わえて、なおかつ薬膳などの効能によってエナジー回復も図れる一石二鳥のお弁当を目指しました。
同じ中国料理でも上海と四川では食文化が異なり、両方を組み合わせて新しい味を作り出すことは、自分の中で大きな挑戦でした。途中、試作してボツにしたアイデアもたくさんあります。味の仕上げのバランスにも苦心し、前日まで試行錯誤を重ねました。得意の飾り切りの技術を駆使した、お弁当のご飯の盛り付けもぜひ見ていただきたいポイントです。

大会で得た人脈や縁を活かして
新たなチャレンジにつなげたい。

飲食業界が低迷している中で、料理人にとってこれほど励みになる大会を開いていただいたことを、とてもありがたく感じています。その感謝の思いも込めて、1次選考の「ビールに合う一皿」では、特にプレモルとの相性を考え抜いてレシピを仕上げました。コクがあって味わい深いプレモルは中国料理にもよく合います。辛い麻婆豆腐などと合わせるのもお薦めですよ。
DRAGON CHEFに全力を注いだこの半年間は、今まで以上に食材の活かし方や調理法について研究を重ね、料理人として成長できたかけがえのない時間でした。だから、勝敗を決めて終わりではもったいない! 大会を通して親交を深めたシェフたちと、何か一緒にイベントなどができるとうれしいですね。そうした活動を通してDRAGON CHEFをさらに盛り上げ、若い料理人の皆さんの挑戦を後押しできればと思っています。

花田シェフが「中国料理と相性抜群」
と語るプレモルの提供店はこちら