決勝の放送直後から大公開 番組未公開!シェフの裏話

下國 伸

試練を乗り越えて優勝。
DRAGON CHEFには
料理の神様がいた!

下國 伸(34)

北海道代表 / フレンチ
コートドール

旭川調理師専門学校卒業後、19歳で上京!箱根 オーベルジュ・オー・ミラドーで4年半ほど修業し、23歳から東京 ピエール・ガニェール(二つ星)で1年半勤務。その後、フランスへ渡り、ヴァランス ラ・カシェット(一つ星)で1年勤務。26歳で日本へ戻り、札幌 W27でシェフとして活躍。29歳時に現在の店、札幌 コートドール(一つ星)へ。2018年時にREDでブロンズ受賞。

妻が気付かせてくれた、優勝への覚悟。
そして完成した全7品のフルコース。

須賀シェフから何度も頂いた、「小さくまとまっている」という課題。その答えを、僕はずっと見いだせずにいました。
ある時、妻に相談してみました。「簡単だよ。絶対に優勝してやるっていう覚悟が足りない」・・・その言葉にハッとした僕は、準決勝・決勝に向けて3つのテーマを自分に課しました。優勝への“覚悟”を持ち、“制限時間内に作りきれない料理”にあえて挑むことで、“エネルギー”を燃やすことです。
そして、本番で完成させたのが、あのコース料理でした。豚バラ肉の料理をスープに見立てるなど工夫して、映画や音楽のように起承転結を楽しめる全7品のフルコースに。中でもマンゴーは、初めて使う食材でした。通常なら活かしようがない種の周りの果肉も、決勝直前でアイデアが湧いてマンゴーミントティーにすることができました。

料理の神様が微笑んだ!?
強気に攻めて、実力以上の力を発揮。

準決勝を勝ち進んでハイになっていた僕は、決勝のコース料理に、通常なら30分近くかかる3品を急遽追加しました。もともと制限時間内に作りきれない4品を予定していましたが、「間に合うはずだ」という根拠のない自信がみなぎってきたのです。その自信が確信に変わったのは、助手を決めるくじで脇屋シェフを引き当てた時でした。脇屋シェフは、仕事の速さが業界トップクラスと言われる方。料理の神様が、僕に微笑んだ瞬間でした。
憧れの巨匠にサポートしていただき、本来なら完成するはずのない品数に無我夢中で挑んだ夢のような時間。あの2時間を誰よりも楽しみ、その楽しさを審査員に感じていただけたことが優勝の決め手だと思っています。あの山下シェフに勝てたのは、実力以上の不思議な力のおかげ。DRAGON CHEFには、料理の神様がいるのかもしれません。

若者たちが料理を楽しめるように。
食の未来のため、賞金を役立てたい。

僕は、料理人として「楽しむ」ことを大切にしています。お客様を感動させ、日頃のストレスを解消していただくためには、僕たち自身が料理を楽しみ、その気持ちをお皿に乗せることが重要です。
若い料理人たちにも、確かな技術を身に付けた上で、ぜひ料理を楽しんでほしい! しかし、飲食業界全体が苦しんでいる今、若者たちが料理人を志すのが難しくなってしまっています。そこで、料理を楽しんでいる僕を見せられる環境づくりに優勝賞金を使い、「食の未来」につなげたいと考えています。
また、副賞としてプレモル2年分を頂けるそうですが、届くのが待ちきれないので、自分で買ってはプレモルばかり飲んでいます。プレモルの魅力は、やっぱり香りの良さ。マンゴーの華やかさとも相性が良さそうです。

僕の実感として心から伝えたい!
成長したいなら、出場しよう。

僕は北海道のレストランでシェフを任され、ミシュランの星も頂いて、良しとすれば良しとできる状況でした。しかし、DRAGON CHEFに挑戦していなかったら、きっと情けない僕で終わっていただろうと思います。
ここには、成長できる要素が山ほどありました。毎回の試練に必死で食らいつき、おいしい料理を探求し続け、実力派揃いのシェフたちと刺激し合う。今年で35歳の僕の中に、20代前半の修業時代に戻ったかのような「成長したい」という欲求が湧き上がりました。
若い人たちにお伝えしたいのは、「成長したかったらDRAGON CHEFに出ろ」ということ。きっと順当に勝ち進んでいたら感じられなかった、苦しみ抜いた僕の実感です。プレモルが作ってくれたこの成長の場が、これからも続くことを願っています。

下國シェフの優勝に乾杯!
プレモルが飲めるお店を探す