2022年ファイナリストシェフインタビュー

2023.1.17

2022年ファイナリスト(全国大会進出シェフ)

「一度は引退を決意した」料理人が起死回生の復活

前回、前々回大会に出場してから、お店やご自身に変化はありましたか?

長瀬大樹シェフ(高知県代表・イタリアン)
コロナ禍で長期にわたる休業要請と時短営業が続き、蓄えも使い果たしてしまったという厳しい状態の中での「CHEF-1グランプリ」出場でした。優勝できなければ引退するという強い覚悟で臨んだものの、惜しくも優勝には届かずで、料理人として生きる道を諦めようとしました。

しかし、番組放送中にも「諦めるな」という200件以上のメッセージと100件以上のお電話を、さらにクラウドファンディングでは100人近くの方から300万円以上の支援をいただきました。たくさんの方に支えていただいていることを実感し、そのおかげで今も料理人を続けることができています。放送後3ヶ月は全国から予約が殺到し、ずっと満席状態が続いていました。

一之瀬愛衣シェフ(滋賀県代表・フレンチ)
何事にも挑戦してみよう!と、強く思うようになりました。大会中は、たくさん新しいアイデアを思いつきましたし、今までにない気づきを得ることもできました。「CHEF-1グランプリ」に挑戦したという経験自体が、自分自身の生き方や考え方を前向きに変える大きな力になったと感じています。

地方からわざわざ足を運んでくれる方もたくさん

「CHEF-1グランプリ」をご覧になったお客様や街の人々の反応はいかがでしたか?

長瀬大樹シェフ
小さなお子さん、小学生、中学生といった若い世代が僕の戦いを見て、料理人を志すようになったと親御さんと一緒に会いにきてくれることがよくありました。お店をしている方から「コロナで経営が苦しい」「うちは閉店してしまったけど、すごく勇気をもらえた」と言ってもらえたこともありましたね。

鄭大羽シェフ(神奈川県・韓国料理)
私は出張料理がメインなのですが、「テレビを見てお願いしました」という方が増えました。イベントでも、全く初対面のお客様がわざわざ地方から足を運んでくださることも。お会いするとみなさん「番組を見てファンになりました」と嬉しそうに話してくださいます。

「CHEF-1グランプリ」のスタッフは全料理人の味方

ご自身の意識の中で、「CHEF-1グランプリ」やその他の料理コンテストへの意識が変わったと感じることはありますか?

楠修二シェフ(京都府・和食)
他の料理コンテストがどうかはわかりませんが、「CHEF-1グランプリ」の制作スタッフは全料理人の味方です。

僕の場合、自分が作りたいものと番組のルールを見合わせるために1日に何度も電話をかけたりしましたが、いつも快く質問に答えてくれました。僕が負けたときは僕以上に泣いて悔しがってくれたこともありました。自分が勝ちたいというだけでなく、関わってくれた人のためにも優勝したかったなという意識が芽生えました。

一之瀬愛衣シェフ
「CHEF-1グランプリ」は、単に料理を競い合う番組ではありません。料理や素材、それらを生み出す地域や文化、歴史、そして生産者のみなさんの思いや料理人の人生も取り上げていく深い視点で構成されています。また、この番組に関わる様々なジャンルの一流シェフと出会えたことで、自分が学んできたジャンルでは使わない技法や知識を学ばせていただいて、より広い視点で料理に対して向き合えるきっかけにもなりました。

無名だった自分の人生が大きく変わった

「CHEF-1グランプリ」を勝ち抜いていく中で気がついたこと、ご自身の内面の変化や周囲の変化はありますか?

一之瀬愛衣シェフ
審査員や視聴者のみなさんに料理を食べていただくときに、ストーリーや背景をしっかりと考えて、自分の想いを料理に落とし込むことの大事さにより深く気づきました。そうすることで、料理の奥深さや素晴らしさをきちんと伝えられる。

「CHEF-1グランプリ」の魅力はそういった点にあると気がつきました。料理を作る喜びや楽しさを心から素直に表現できればよいと考えながら料理に取り組むことができたので、ファイナル(全国大会)まで進めたのかなと思っています。ただ、ファイナルでは緊張が先走ってしまったため、本来の自分を出しきれなかったと後悔しています。次回は、もっと自然体で参加できたら嬉しいです。

鄭大羽シェフ
人生が大きく変わりました!「CHEF-1グランプリ」に出場するまでは、全くの無名の料理人で、メディアに出演する機会もゼロでしたが、テレビ番組の料理コーナーや雑誌からも声がかかるようになりました。

他にも様々な所からお話をいただき、お仕事に繋がっています。勝負に負けても得られることがとても多く、自分の料理に向き合う機会が増えたのも良かったなと思うところです。このまま自分の料理を作り続けて、日本にモダンコリアンというジャンルを定着させたいと思っています。

楠修二シェフ
大会中は「料理ができる」という喜びを感じていました。自分はこんなにも料理が好きだったんだなと改めて実感することができました。

夢は世界進出。日本の食文化を伝えたい

今の時点での目標や夢を教えてください。

一之瀬愛衣シェフ
近い目標は、世界中から来ていただけるオーベルジュでおもてなしすることです。大きな夢は日本のカルチャーと料理を掛け合わせたブランドを作り、世界進出をする事です。日本の文化や、食材は世界から見てもとても価値の高い物だと感じています。日本の料理人として、日本の食文化の素晴らしさを世界に伝えていきたいと思っています。

長瀬大樹シェフ
大会に再度挑戦して優勝し、応援していただいた全員に感謝の言葉を伝えたいです。みなさんに救っていただいた料理人としての命、そのおかげで自分があるとお礼を言いたいですね。また、高知までに足を運べない遠方の方々のために日本中で料理遠征をしたいと考えています。

誰にでもチャンスがある人生が変わる大会

ファイナリストとして「CHEF-1グランプリ2023」はどんな大会になって欲しいですか?
応募しようとしている料理人へのメッセージもお願いします。

楠修二シェフ
雇われている料理人の場合、自分自身の料理を作ったことがない人が多いと思います。僕の場合は、ひとつの料理を作り上げる大変さを知るだけでも、料理人としてステップアップできたと感じています。勝っても負けても楽しかったと思える大会になって欲しいですね。

一之瀬愛衣シェフ
若くても、有名店でなくても美味しいと思ってもらえる自信のある料理を作れば、チャンスのある大会だと思います。より多くの若い料理人が出場してくれたらなと思います。

鄭大羽シェフ
出場するシェフには、自分の殻を破る勢いでがんばってほしいと思います。自分もまた応募して、次こそは優勝を狙いたい!

長瀬大樹シェフ
僕のようにいろいろな事で行き詰まってしまっている料理人の方々、経営状況や新しい料理の構築、自分自身の良さ悪さなど、全てではないですが参加する事によって解決する糸口を見つけることができると思います。料理を創造できるすべての料理人に参加資格があります。遠い世界の大会ではなく、誰にでもチャンスがあります。ぜひ僕のように料理人人生を変えてみませんか?